解雇処分の激震は、二人のプライベートにとどまらず、彼らが手塩にかけて育ててきた大嶽部屋の運営にも直撃した。師匠を突然失った部屋の弟子たち、路頭に迷いかねない若い力士たちの未来を救うため、美恵子氏や大鵬家関係者は奔走を余儀なくされた。かつての拠点を守り、部屋の伝統を途切れさせないための戦いは、想像を絶する苦難の連続であった。
角界追放という過酷な現実に直面しながらも、大嶽部屋は存続の道を模索し続けた。不祥事の嵐が吹き荒れる中、土俵の灯を消さないために奮闘した関係者たちのドラマは、大相撲の裏側に秘められたもう一つの人間模様と言える。