なぜ、これほどまでに時が流れてもこの作品は語り継がれるのか。それは『とと姉ちゃん』が、昭和という激動の時代を健気に生き抜いた人々の情熱を描いた心温まるヒューマンドラマだからだ。主人公・常子が家族を守り、女性のための雑誌作りに邁進する姿は、現代を生きる私たちの胸にも強く響く。
その中で描かれる星武蔵との淡くも深い絆は、物語の清涼剤であり、切ない核心でもあった。時代の波に翻弄されながらも、互いを尊重し続けた二人の姿。テレビドラマ業界の歴史においても、これほどまでに奥ゆかしく美しい関係性を描いた作品は珍しい。