「東京個別指導学院は他の個別指導塾と比べて割高だ」という声は、ネット上の掲示板やSNSで定期的に浮上します。しかし、提示される授業料の金額だけを見て判断するのは早計です。その費用が一体何に投じられているのか、現場の取材と公式公表データから浮き彫りになった構造的要因を分析します。 まず把握すべきは月々の負担感です。公表されている標準的な料金目安を見ると、高校生が週1コマ(月4回・1回80分)通塾する場合で月額約28,000円〜35,000円前後、学年や科目数が増えれば月額5万円〜8万円台に達します。これに加えて設備費や教材費、そして長期休暇ごとに提案される夏期講習費用が加算される仕組みです。
この料金水準を生む最大の要因は、ベネッセグループの教育インフラと莫大な入試ビッグデータの活用権です。高校現場で圧倒的シェアを持つ「進研模試」の推移データや、各大学の総合型選抜における合格者ポートフォリオを教室単位で閲覧・分析できる環境は、中小の個人塾やフランチャイズ塾では到底真似ができません。 さらに、生徒2名に対して講師1名が中央に座り、一方の解説中にもう一方が問題を解く「1対2の厳格運用」を徹底している点も見逃せません。講師が3名以上の生徒を掛け持ちして自習同然になる廉価型個別塾とは異なり、指導密度を落とさない教室マネジメントを維持するための人件費・研修費が、そのまま価格に反映されているのが真相です。