結論から述べると、爬虫類がなつく真相とネットの反応を検証した際、浮き彫りになるのは「言葉の定義の食い違い」です。生物学において、爬虫類の脳は本能行動や生命維持を司る「脳幹」が中心であり、哺乳類のように複雑な共感や社会的愛情を生み出す大脳新皮質や扁桃体のメカニズムとは構造が異なります。この事実だけを捉えて「感情がないロボットのような生き物」と断じる言説がネット上で散見されますが、これは明確な誤解です。
実際には、イグアナが飼い主を認識する理由として、優れた感覚器官と高度な学習記憶能力が挙げられます。彼らは非常に発達した頭頂眼(第三の目)で明暗を察知するだけでなく、四色型色覚を持つ優れた視覚で人間の顔立ちや着ている服の色まで見分けています。さらに、舌を出して空気中の化学物質を取り込み、口腔内のヤコブソン器官へ運ぶことで「飼い主固有の匂い」を高精度に記憶・識別しているのです。
エサをくれる存在、危害を加えない安全な存在として飼い主を長期記憶にインプットしたイグアナは、他者には見せないリラックス状態を示します。これを人間側が「なついている」と解釈することは心理学的に自然であり、犬猫のような依存的愛着とは異なる「絶対的な安心に基づく信頼関係」が成立しているといえます。