自転車の油差しにクレ5-56は逆効果?正しい注油場所と完全メンテ法

自転車の油差しにクレ5-56は逆効果?正しい注油場所と完全メンテ法

自転車の油差しにクレ5-56は逆効果?正しい注油場所と完全メンテ法の疑問点について、最新情報を取りまとめてご紹介します。

駆動部から発生する異音の9割以上は、「潤滑不足」または「砂利や埃を巻き込んだスラッジ(油泥)の蓄積」に起因します。黒くドロドロに汚れたチェーンの上から追加で油を差す行為は、ヤスリの粉をチェーン内部に擦り込んでいる状態と変わりません。

プロの現場が徹底している「失敗しない注油の4ステップ」は以下の通りです。

ステップ1:事前の汚れ落とし(ディグリーザー・ウエス清掃)

まずはボロ布(ウエス)でチェーンを挟み、ペダルを逆回転させて表面の黒ずんだ汚れを拭き取ります。汚れがひどい場合は、自転車用チェーンクリーナーやパーツクリーナーを吹きかけた布でしっかりと砂埃を拭い去ります。金属表面を露出させることが、新しいオイルを定着させる絶対条件です。

ステップ2:リンクのローラー部分へ1滴ずつ注油

チェーンの外プレートに油を塗っても潤滑効果はありません。ペダルをゆっくり逆回転させながら、チェーンが曲がる結合部である「ローラーの隙間」を狙い、1コマずつオイルを点眼するように注油していきます。スプレータイプを使用する場合も、車輪やブレーキに飛散しないようウエスをチェーンの裏側に当てて作業します。

ステップ3:内部への浸透と5分間の静置

チェーン全体へ油を行き渡らせたら、ペダルを数十回転逆回転させ、ローラーの内部ピンまでオイルを浸透させます。その後、すぐに走り出すのではなく、約5分〜10分間放置して油分を金属表面に安定して定着させます。

ステップ4:余分な油の完全な拭き取り

注油作業のなかで最も重要な工程が、この「拭き取り」です。綺麗なウエスでチェーンを軽く握り、ペダルを回して外側に付着した余分な油を徹底的に拭き取ります。「せっかく差した油を拭き取ったら意味がないのでは」と疑問を抱く利用者が少なくありませんが、必要な油はすでにローラー内部の隙間に浸透しています。表面に残ったベタつく油は、走行中に舞い上がる砂やホコリを吸着してギアを削る研磨剤へと変化し、さらにはズボンの裾を黒く汚す原因にしかなりません。「外側はサラサラ、内部だけ潤滑」が注油の基本原則です。

加藤 愛美
著者

加藤 愛美

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。