GoogleやYahoo!の検索窓に現れる「ヴァンクール梅田 事故物件」「ヴァンクール梅田 大島てる」というサジェストは、これから店舗を利用しようとする客だけでなく、近隣の不動産を物色する部屋探しユーザーにとっても強い心理的不安を煽る要因となっています。この物々しい噂に客観的な裏付けはあるのでしょうか。
編集部では、事故物件公示サイト『大島てる』の過去ログ、大阪府警が公表する北区内の事件事故アーカイブ、および民間調査機関の報道データベースを徹底照合しました。その結果、「Club VANCOOL」の店舗フロアや営業空間において、死亡事故や重大な凶悪事件などの心理的瑕疵に該当する事象は一切記録されていません。
この根拠なき噂が拡散した背景には、日本のネット空間特有の検索エンジンの自動補完構造(オートコンプリート)が存在します。多くの雑居ビルや商業ビルが密集する梅田・曽根崎・堂山エリアでは、過去数十年の歴史の中で何らかの小火や救急搬送事案が発生した周辺ビルが存在します。そうした近隣エリアの断片的な記憶と、「繁華街の有名店」という認知度の高さが合体し、実態のない「ヴァンクール梅田=事故物件」という都市伝説が一人歩きしてしまったのが実情です。