婦人科クリニックへの受診をためらう理由として最も多いのが、「いつ受診すればよいのかわからない」「生理中に行ってよいのか」という受診タイミングの迷いです。専門医が提示する婦人科受診の目安とタイミングは極めて明確です。
受診に最も適した時期は、原則として「生理が終わった直後から排卵前までの期間(月経周期の5〜10日目頃)」です。この時期は子宮内膜が最も薄く、経腟超音波(エコー)検査において子宮筋腫や子宮内膜症、卵巣嚢胞などの病変を最も正確に観察できるためです。ただし、「現在進行形で吐き気が酷く、痛みに耐えられない」という急性期であれば、出血中であっても受診を躊躇する必要はありません。現代の産婦人科外来では、止血処置や点滴、経直腸エコーや腹部エコーなど、患者の負担を最小限に抑えた診察手法が確立されています。
医療機関で月経困難症と診断された場合、第一選択として提示されるのが低用量ピルでの治療です。低用量ピル(LEP製剤)は排卵を一時的に抑制し、子宮内膜が厚くなるのを防ぐ作用を持ちます。結果として子宮内膜から分泌されるプロスタグランジンの総量が劇的に激減するため、生理痛だけでなく吐き気の発生源を直接根絶することが可能です。近年では月経回数を年3〜4回に減らす超低用量ピルの連続服用製剤も保険適用で広く普及しており、吐き気によるQOL(生活の質)の低下を構造的に排除できるようになっています。