SNSや動画配信サイトのコメント欄、弾き語り動画のコミュニティを定点観測すると、本作に対して寄せられるリスナーの反応には、一般的なヒット曲とは明らかに異なる傾向が見て取れます。
「明日仕事に行きたくない日曜の深夜、この曲をイヤホンで爆音で聴いてなんとか息を繋いでいる」「処方薬を飲んで天井を見つめていた時期、大森靖子との子の声だけが自分を否定しなかった」といった、極限状態のメンタルヘルスを支える命綱としての受容が圧倒的に目立ちます。
ネット上の掲示板や知恵袋などでは、「非国民的ヒーロー コード」を検索してアコギでかき鳴らそうとするアマチュアミュージシャンの投稿も目立ちます。コード譜サイトで共有されるコード進行(カポ調整によるオープンコード演奏など)を辿ると分かりますが、決して複雑怪奇な難解コードばかりが使われているわけではありません。むしろ親しみやすいコード進行の循環の中で、感情の起伏をボーカルの抑揚と歪んだギターがドライブさせていくため、「自分の歌として叫びやすい」という身体的な共鳴を生み出しているのです。