検討者から最も多く寄せられる懸念が「近いうちに建て替えになって立ち退きを迫られるのではないか」「旧耐震基準の建物として安全性は維持されているのか」という将来リスクの側面です。
不動産開発の専門家や法曹関係者が指摘するように、中津リバーサイドコーポのような巨大集合住宅における建て替え計画は極めてハードルが高いのが現実です。区分所有法上の建て替え決議には全体の5分の4以上の賛成が必要となりますが、本物件は数百人単位の所有者が存在し、高齢で建て替え費用の自己負担が困難な永住志向の層から、投資目的で保有する賃貸オーナー、最近リノベして移住してきた新世代まで、利害関係が複雑に絡み合っています。
現行の都市計画法や容積率制限を考慮すると、余剰容積を活用してデベロッパー主導で等価交換型の建て替えを行うには還元率(自己負担なしで戻れる面積割合)が厳しく、住民側に追加資金拠出が発生する可能性が高いためです。管理組合でも定期的に将来のあり方が議論されていますが、当面は適切な大規模修繕工事を重ねて建物の長寿命化を図る延命路線が現実的なメインシナリオとなっています。
購入を検討する際は、対象棟の修繕積立金の総額残高、これまでの外壁塗装や屋上防水、給排水幹線管の更新履歴を重要事項調査報告書で綿密に確認することが欠かせません。長期修繕計画において積立金の値上げや一時金の徴収が予定されていないか、管理体制の健全性を数字で把握することが身を守る鉄則です。