「0円で購入した」からといって、すべてが無料でおさまるわけではない。むしろ取得後に発生する各種コストこそが、最大の罠となり得る。まず頭に叩き込んでおくべきは税金の負担だ。不動産を無償で取得した場合、みなし贈与とみなされ、評価額に応じた固定資産税・贈与税が発生する可能性がある。さらに、名義変更に伴う所有権移転登記の登録免許税や、不動産取得税も当然のように請求される。
加えて見落としがちなのが、インフラの引き込み費用や老朽化した建物の安全対策費だ。長年放置された空き家は、水道管の破裂や屋根の雨漏り、シロアリ被害などが放置されているケースが珍しくない。これらを修繕し、人間が住める状態に戻すには数十万から数百万単位の費用があっという間に飛んでいく。「無料だから」と飛びついた結果、固定資産税の通知書や修繕見積もりを見て青ざめる利用者が後を絶たないのは、この隠れたコストを甘く見積もっているからだ。