アップサイクルの潮流は、もはや「もったいない精神」の素朴な延長にとどまらない。ハイエンドなモードの世界でも、ステラ・マッカートニーがいち早く提示したクルエルティフリーや循環型ラグジュアリーの哲学が、業界全体のスタンダードを書き換えた。
日本国内においてその先駆的な表現者として脚光を浴びるのが篠原ともえだ。着物の端切れや廃棄生地をアートピースへと昇華させ、国際的なデザイン賞を受賞した彼女のクリエイティビティは、古びた素材にこそ圧倒的な美が宿ることを証明した。サステナブルファッションという言葉が帯びがちだった窮屈な義務感を、彼女たちのデザインは純粋な高揚感へと塗り替えている。