1970年に放送を開始した『おくさまは18歳』は、日本のテレビ史に燦然と輝く金字塔だ。高校教師と女子生徒が極秘結婚しているという斬新なシチュエーションコメディは、最高視聴率30%超えを記録し、社会現象となった。制作を手掛けたのは、後に数々の名作を世に送り出す「ユニオン映画」と「日本テレビ」のタッグである。
主役の教師・高木哲也を演じた石立と、ヒロインの岡崎友紀が見せた絶妙な掛け合いは、ほぼアドリブに近い臨場感に満ちていた。特に「おい、飛鳥!」という呼びかけや、怒りとおどけが入り混じった独特の叫びは、日本中の子供から大人までがこぞって真似をする流行語となった。実は、現場での彼は演出家やプロデューサーと連日のように議論を重ね、脚本のセリフを一字一句吟味していたという。一見すると自然体に見えるあの名台詞やコミカルな動きは、情熱と緻密な演技論の賜物だったのだ。