太陽が沈み、倉庫群の街灯が点灯すると、街は昼間とはまったく異なる密やかな表情を見せ始める。以前であれば18時を過ぎると静寂に包まれていた暗がりの中に、洗練された間接照明の光が浮かび上がる。
元資材置き場を改装したナチュラルワインのバーや、地元素材を使ったマイクロブルワリーがオープンし、仕事帰りのローカルたちやクリエイターが夜な夜な集う。壁面に巨大なキャンバスを張り出したオルタナティブなアートギャラリーでは、夜間限定のオープニングパーティーが開催され、心地よいDJのビートがコンクリートに反響する。
治安の良さと居心地の良さを両立したナイトカルチャーの形成は、滞在型観光の促進にも大きく寄与している。「昼に散策して終わり」ではなく、「夜までこの街のカルチャーに浸り、語り合う」。都市の夜の楽しみ方に新たな選択肢を提示しているのだ。