インド国旗の色彩は、上からサフラン(濃いオレンジ色)、白、緑の等幅三色旗で構成されています。ヒンディー語で「3つの色」を意味する「ティランガ」という呼称は、インド国民にとって単なる旗の愛称ではなく、主権と尊厳の代名詞として深く浸透しています。
この3色の由来について、かつては「サフラン色がヒンドゥー教、緑色がイスラム教、白色がその他の諸宗教の融和」と解釈された時代もありました。しかし、1947年7月22日の憲法制定議会において、哲学者であり後にインド第2代大統領を務めたサルヴパッリー・ラーダークリシュナン博士は、この色彩に込められた普遍的な哲学的意義を次のように宣言しました。
「バグワー(サフラン色)は放棄や献身、自己犠牲を意味する。指導者たる者は物質的な利益を捨てて仕事に専念せねばならない。中央の白色は光であり、真理の小道であり、私たちの行動を導く正義の道である。そして緑色は私たちの土壌とのつながり、地上の生命の育成、植物の成長、すなわち繁栄を表している」
特定の宗派に偏ることなく、すべての国民が共有すべき徳目として再定義されたこの3色は、多様な言語や信仰を抱えるインドという連邦国家を支える精神的支柱となっているのです。