「最初は喉が切れるように痛く、近所の耳鼻科で抗生剤をもらって寝ていれば治ると思っていた。しかし2週間経っても熱は下がるどころか、夕方になると身体が激しく震え、歯の根が合わないほどの悪寒ののち40度近い熱が出た」——これは、自著手記や難病患者コミュニティの記録で頻繁に語られる、ある30代患者の生々しい告白です。
成人スチル病の発症年齢中央値は30〜40代であり、働き盛りや育児に追われる若年層を突然直撃します。患者の手記を分析すると、初診から確定診断に至るまでに平均して3〜4箇所の医療機関を転々とし、診断確定まで1か月以上を要したケースが約6割に達しています。内科、耳鼻咽喉科、皮膚科、整形外科と診療科をたらい回しにされ、「原因が分からない」「精神的なストレスではないか」と告げられた患者の精神的疲弊は計り知れません。
SNSや当事者コミュニティの検証においても、「朝起きると全身の関節が硬直してペットボトルの蓋すら開けられない」「昼間は微熱に下がるため、周囲からは怠けているように見られてしまい辛かった」という痛切な声が集まります。外見からは重篤な炎症が見えにくく、発熱のタイミングが極端であるという特徴が、職場や家族間での孤立を深める構造的要因となっている現場のリアルが浮かび上がります。