『牙狼』で確固たる名声を得た俳優が、次に選んだ主戦場は「舞台・ミュージカル」の世界でした。特撮出身の若手俳優が映像ドラマの脇役にシフトしていく一般的なキャリアパスとは一線を画し、小西遼生は劇場という過酷な現場で自らの肉体と喉を鍛え直す道を選択しました。
その挑戦が結実したのが、ミュージカルの最高峰『レ・ミゼラブル』におけるマリウス役(2013年〜)への抜擢です。名匠ジョン・ケアードらの厳しいオーディションを勝ち抜き手にしたこの役柄で、小西は端正な貴公子然とした立ち姿に加え、革命の理想と愛の狭間で揺れる青年の情熱を伸びやかなテノールで歌い上げ、演劇界に衝撃を与えました。
以降、彼が重ねてきた舞台歴は、名実ともに日本屈指の実力派と呼ぶにふさわしいラインナップを誇ります。
- 『スウィーニー・トッド』:狂気渦巻くロンドンの街で、純真無垢な青年アンソニー役を好演。市村正親や大竹しのぶといった巨頭と堂々たる渡り合いを披露。
- 『生きる』:黒澤明監督の名作を原作とした舞台で、物語の狂言回しとなる小説家役や長男役を演じ分け、物語の精神的支柱を担う。
- 『フィスト・オブ・ノーススター〜北斗の拳〜』:哀しみを背負った孤高の武術家・トキ役を熱演。長身を活かしたしなやかな演舞と、静謐な祈りを込めた歌唱で観客を涙の渦に巻き込む。
- ストレートプレイ・朗読劇:『魍魎の匣』での京極堂(中禅寺秋彦)役など、膨大なセリフ量を要求されるミステリー劇においても、明瞭な発声と理知的な役作りで舞台空間を圧倒。
劇場に足繁く通う熱心な観劇ファンや5ちゃんねる・X(旧Twitter)等の観劇コミュニティの声を検証すると、「小西遼生が出演する舞台は、作品のトーンが引き締まる」「大劇場の空間を一瞬で支配する低音の深みが唯一無二」といった声が圧倒的多数を占めています。特に、カーテンコールで見せる共演者やスタッフ、観客への深々とした礼と真摯な眼差しは、彼が現場で愛され、リピーターを獲得し続ける最大の要因と言えるでしょう。