インターネットの検索コミュニティでは、「赤ちゃん 足ピン」「反り返り 激しい」と検索すると、「脳性麻痺」「自閉スペクトラム症(ASD)」といった発達障害の初期徴候ではないかという情報に行き当たることがあります。これにより、不必要な不安を抱え込んでしまう保護者が後を絶ちません。
しかし、小児神経学および小児科臨床の観点から言えば、乳児期の足ピンや反り返りの単独症状だけで発達障害や脳性麻痺を判断することは不可能です。
医学的に注意を要する「病的な筋緊張亢進」と「生理的な足ピン」には明確な違いがあります。
- 生理的な足ピン(心配不要):抱き方を変えたり、機嫌が良いとき、または眠っているときには足が柔らかく曲がる。あやすと視線が合い、笑顔が見られる。
- 精査が望まれるケース(要受診):眠っている間も常に全身が板のように硬直している、生後4ヶ月を過ぎてもあやす声に全く目が合わない、首すわりが著しく遅れている、手足の硬さに左右差が極端にある。
ネット上の極端な体験談に惑わされず、赤ちゃんの日常の全体像(授乳状況、睡眠、機嫌、表情)を総合的に見守ることが肝要です。