主人公がトロデデーン城の近衛兵となるに至った軌跡には、涙なしには語れない両親の過酷なドラクエ8主人公の過去が横たわっています。この物語の真相は、竜神族の里で語り部たちや長老の口から少しずつ紐解かれていきます。
主人公の父親の名はエルトリオ。彼はサザンビーク王国の第一王子であり、現国王クラビウスの実兄にあたる高貴な人物でした。ある日、山で傷を負っていたエルトリオを助けたのが、竜神族の長老の娘である母親ウィニアだったのです。二人は瞬く間に恋に落ちましたが、竜神族には「人間との交わりを禁ずる」という厳格な鉄の掟が存在しました。
里の反対を受け、ウィニアと引き離されたエルトリオは、彼女への狂おしい愛を胸に単身で危険極まりない「竜神海道」を踏破しようと試みます。しかし、過酷な旅の果てに里の目前で力尽き、非業の死を遂げてしまいました。その亡骸の傍らで発見されたエルトリオの手紙を読んだウィニアは絶望に打ちひしがれ、すでに宿していたエルトリオとの愛の結晶――すなわち主人公を出産した直後、後を追うように命を落としてしまったのです。
誕生と同時に両親を失った赤ん坊の主人公は、里の掟を重んじる保守派の住民たちから「禁忌の存在」として白眼視されました。会議の末、主人公は竜神族としての記憶を封印された上で、人間の世界へと追放されるという冷酷な処分が下されたのです。
相棒のネズミ「トーポ」の正体と深き家族愛
主人公の旅に最初から同行し、チーズを与えれば火炎や吹雪の息を吐いて戦闘を援護し、狭い穴に入って仕掛けを解く頼れる相棒「トーポ」。このネズミの正体こそ、主人公の母方の祖父である竜神族の長老グルーノでした。
長老会において孫の人間界追放を止められなかったグルーノは、せめてもの親心と贖罪として、自らに変身の術をかけて小さなネズミの姿へと身をやつしました。そして、記憶を失いトロデデーン領へと置き去りにされた幼き主人公を見守り、城に拾われて近衛兵として育ち、世界を救う旅に出るその瞬間まで、常に胸のポケットから慈愛の眼差しを注ぎ続けていたのです。真実を知ったプレイヤーコミュニティの間でも、この祖父の無償の愛には今なお称賛の声が絶えません。