WWEの歴史において、日本人レスラーの足跡は極めて濃密です。2010年に殿堂入りしたアントニオ猪木は、1970年代から80年代にかけてニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンを熱狂させ、モハメド・アリとの異種格闘技戦をはじめ世界中にその名を轟かせました。彼の授賞式にはスタン・ハンセンがプレゼンターとして登壇し、大きな話題を呼びました。
また、2023年に殿堂入りした武藤敬司は、「グレート・ムタ」としてアメリカ南部を中心とするWCWマットを席巻。顔面への毒霧噴射や妖艶なムーブは、スティングやリック・フレアーといった現地の最高峰レスラーをも圧倒し、アメプロ史における「最も成功した外国人ヒール」の一人として君臨しました。
さらに、ジュニアヘビー級の戦いをアクロバティックかつスピーディーな新次元へと引き上げた獣神サンダー・ライガー、MSGでWWFジュニアヘビー級王座を獲得しドラゴンブームを巻き起こした藤波辰爾など、歴代の受賞者たちはそれぞれ異なるアプローチで日米マットの架け橋となったのです。