なぜペット系コンテンツは、ひとたび疑念の目が向けられるとこれほどまでに過激なバッシングへと発展しやすいのでしょうか。ここには、現代のデジタル社会特有の「代理処罰感情(アグレッシブ・モラリズム)」が強く関係しています。
言葉を話せない動物は、法脈的にも心理的にも「完全な弱者」として認識されます。そのため視聴者は、「自分がこの無垢な命を守らなければならない」という強い正義感を抱きやすくなります。この心理が健全に働けば保護活動の支援につながりますが、動画の数秒間の切り抜きや、文脈を無視した静止画がSNSに流出した瞬間、「正義の名のもとに悪しき飼い主を断罪する」という攻撃行動へと反転してしまうのです。
実際に、過去に拡散された「ネギ類を食べさせた」というデマは、飼い主自身が食べていた料理の皿と、猫たちに与えていた茹でたササミの皿が別であることを確認せずに切り取られた誤認情報でした。一次情報を確かめずに感情的な批判へ加担してしまうネット空間の危うさが、この騒動の背景に色濃く影を落としていました。