ネット上の考察コミュニティやSNSで広く流布していた誤解の一つに、「黒ひげ海賊団の幹部にカゲカゲの実が奪われたのではないか」という仮説がありました。黒ひげ海賊団は悪魔の実の能力者狩りを組織的に行っているため、捕縛されたモリアが殺害されて能力を抽出されたと類推されたのです。
しかし、原作描写を綿密に検証すると、カゲカゲの実の奪取は行われていないことが明白です。黒ひげがモリアを即座に殺さず拘束していた理由は、以下の3点に集約されます。
- 理由1(即戦力としてのスカウト):黒ひげはモリアの「影を支配し死者を動かす軍団形成能力」を極めて高く評価しており、傘下の船長として迎え入れる意図があった。
- 理由2(死体と影のシステム的難度):カゲカゲの実を使いこなすには、強力な死体の確保と影の切り取り・定着に関する高度なノウハウが必要であり、他者に移植して即座に実用化できる性質のものではなかった。
- 理由3(人質・交渉カードとしての価値):旧七武海としての情報や世界政府に対するカードとして生かしておく政治的思惑が存在していた。
したがって、「モリアが能力を抜かれて死亡した」という説は完全なデマであり、カゲカゲの実の能力を保持したまま脱出したと見るのが確定的な事実です。