まず整理すべきは、パッケージに印字された日付の法的な重みだ。農林水産省および消費者庁のガイドラインにおいて、「賞味期限」は未開封の状態で定められた方法により保存した場合に「すべての品質が十分に保たれていると認められる期限」を指す。これは安全性を担保する限界日を示す「消費期限」とは根本的に異なる概念だ。
食品衛生法に基づく基準のもと、日本の食品製造業各社は科学的な保存試験を実施している。その際、実際に品質保持が確認された期間に「安全係数(通常0.8程度)」を掛け合わせ、本来の限界よりも前倒しした日付を賞味期限として印字する。つまり、理論上は表記された期限の1.2倍から1.3倍程度の期間であれば、安全性に問題が生じる可能性は極めて低い構造になっている。