本作を一過性のクロスオーバー企画から不朽のカルト作品へと押し上げた最大の功労者が、安藤政信演じる異端の霊媒師・常盤経蔵です。
数々の修羅場をくぐり抜けてきた経蔵が言い放つ「バケモンにはバケモンをぶつけんだよ」というセリフは、公開直後から映画ファンの間で熱狂的な支持を集めました。従来のJホラーに登場する霊能者は、祈祷やお祓いによって怪異の前に無残に散るのがお約束でした。しかし経蔵は、怪異の理不尽さを冷徹に受け入れた上で、極めて合理的な毒をもって毒を制すアプローチを選択します。
相棒の盲目少女・珠緒との阿吽の呼吸や、迷いのない物理的・呪術的アクションは、観客に「こいつなら勝てるかもしれない」という強烈なカタルシスを提供しました。それだけに、その経蔵すらも予測不能だった融合という結末が、より深い恐怖と絶望感を際立たせています。