公用文や新聞報道、ビジネス文書で表記する際、迷いがちなのが糸目を付けない 漢字表記の扱い方です。結論から言えば、「糸目をつけない」「糸目を付けない」のどちらを用いても間違いではありません。国語辞典や用字用語集でも両方が許容されています。
ただし、一般社団法人共同通信社が発行する『記者ハンドブック 新聞用字用語集』などのメディア基準では、動詞「つける」を用言として複合・慣用的に用いる場合、平仮名表記の「つけない」を基本原則としています。過度な漢字表記は文章を硬く見せ、可読性を損なう懸念があるため、公のWebメディアやオウンドメディアで発信する際は「糸目をつけない」と統一するのが洗練された選択肢です。
また、編集現場で散見される糸目をつけない 誤用の代表例が、「目に糸目をつけない」という混同です。「目がない(夢中になる)」「目を細める(嬉しそうに笑う)」といった視覚にまつわる慣用句と記憶が混ざり合い、視線の動きと誤認してしまうケースが後を絶ちません。前述の通り、あくまで凧の「糸目」を指す表現であるため、「目に糸目」は明確な誤用となります。