旗艦店とは?本店や直営店との違いと巨額投資に隠された真の狙い

旗艦店とは?本店や直営店との違いと巨額投資に隠された真の狙い

旗艦店とは?本店や直営店との違いと巨額投資に隠された真の狙いについて押さえておきたい 注意点を厳選して解説いたします。

ネット上の掲示板や知恵袋などでは、「あんなに客が入っているのだから、旗艦店は毎日数千万円の純利益を出して大儲けしているはずだ」という憶測が飛び交うことがあります。しかし、業界の内情を調査すると、これは大きな誤解であることが分かります。

大手アパレルやグローバルブランドの内部データや取材証言によると、都心一等地の旗艦店の多くは、店舗単体の損益計算書(P/L)で見ると赤字、または良くてトントンというケースが少なくありません。数億円にのぼる月額賃料、著名建築家を起用した数十億円の内装初期投資、多数の精鋭スタッフ配置による人件費が重くのしかかるためです。

企業側は最初から「店舗単体の売上」だけで回収しようとは考えていません。旗艦店の維持運営費は、販売管理費の中の「広告宣伝費・プロモーション費」として処理されているのが実情です。旗艦店があることでブランドイメージが上がり、全国の通常直営店や地方の取扱店、そして自社ECサイトでの売上が数%底上げされれば、全社レベルで見れば十分に巨額の利益回収が完了します。

したがって、旗艦店のメリット・デメリットは以下のように極めて明確です。

【旗艦店の主なメリット】
・ブランドの権威性とステータスが世界規模で向上する。
・フルラインナップの展示により、ブランドの全貌を顧客に理解してもらえる。
・新製品の発表イベントやインフルエンサー施策の舞台として機能する。

【旗艦店の主なデメリット・リスク】
・景気後退やインバウンド(訪日客)減少時に巨額の固定費が致命傷になり得る。
・ブランドの旬が過ぎた場合、閑散とした大店舗が逆に「落ち目」のイメージを増幅させてしまう。
・出退店にかかる原状回復費用や違約金のリスクが極めて高い。

吉田 誠
著者

吉田 誠

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。