現行の制度は、各都道府県の経済実態に合わせて設定される「地域別最低賃金」と、特定の産業ごとに労使の合意で定める「特定最低賃金」の2層構造で成り立っている。長年にわたり東京をはじめとする首都圏と地方の間には200円以上の開きが存在し、これが地方から都市部への若年層流出を加速させる大きな要因とされてきた。
現在進められている賃金格差是正の取り組みは、ランク分けの見直しや地方への引き上げ額の加重配分など、歪みを正す試みが続く。地方の中小零細企業からは「都市部並みの引き上げには耐えられない」という悲鳴が上がる一方で、賃金を上げなければ人が集まらないという背水の陣が敷かれている。