2026年現在、観光のトレンドは「モノ消費」から、その土地でしかできない体験を重視する「コト消費」、さらには地域との深いつながりを求める「ウェルビーイング・ツーリズム」へと完全にシフトした。地方の小さな名店を目指して旅をすること自体が、ステータスとなっている。
SNSのタイムラインには、美しく盛られたぼたもちの写真が並ぶ。しかし、本当に価値があるのは、店を訪れ、風の音を聞き、地元の人々の温かさに触れながら味わう体験そのものだ。みやき町という静かな町が、この一つの和菓子をきっかけに活気づいている事実は、地方創生の極めて幸福なモデルケースと言える。