画面にズラリと並ぶヘッドスピード、トラックマンが弾き出すアタック角、地面反力の数値。テクノロジーの進化は、ゴルフスイングを隅々まで解剖してみせた。だが、その恩恵を浴びているはずのゴルファーたちが、かえって深い迷宮に迷い込むケースが後を絶たない。数値を追い求めるあまり、肝心の「ボールを気持ちよく打ち抜く感覚」をすっかり失ってしまうのだ。
レッスン現場で目の当たりにするのは、データに自分の身体を力ずくで合わせようとする本末転倒な姿である。どれほど画面上の数値が美しくとも、打つ本人の身体に違和感が残っていれば、土壇場での再現性は期待できない。理想的な数値を出すことが目的ではなく、プレーヤー固有のしなやかな動きを追求した結果としてデータが付いてくる。この順序を履き違えないことこそが、伸び悩みを打破する唯一の突破口となる。