一方で、人間そのものを指していたとする見方も根強い。標的となったのは、処刑されたイングランド国王チャールズ1世、あるいはその寵臣であるバッキンガム公爵だ。
絶大な権力を誇りながらも政治的失敗を重ね、最終的に処刑台へと消えたチャールズ1世。崩壊した絶対王政は、王の軍隊(King's men)がいくら束になっても元通りには修復できなかった。「一度失われた権威は二度と戻らない」という痛烈な政治風刺歌として、民衆の間で口づてに歌い継がれたとする説だ。童謡という形式は、過酷な検閲をくぐり抜けるための最高のスパイツールだった。