この事件が社会に与えた最大の激震の一つは、犯行直前および直後に被害女性のプライベートな写真や動画がインターネット上の掲示板やSNSへ大量に投稿されたことだ。一度ネットの海に流出したデータは即座に拡散され、不可逆な被害をもたらした。
当時、相手の意に反してプライベートな性的画像を拡散する行為を直接取り締まる明確な法律は日本に存在しなかった。この惨劇を受けて国会は急速に動き、2014年には通称「リベンジポルノ防止法(私的性的な画像記録の提供等による被害の防止に関する法律)」が成立。デジタル空間における個人の尊厳を守るための法体制が、大きな犠牲の上にようやく整備されることとなった。