休養期間を経て、表現者「KIINA.」として再びステージに立ち始めた彼の変化は、日本のエンターテインメント界に新鮮な衝撃を与えた。従来の「演歌界のプリンス」というステレオタイプな枠組みを軽やかに飛び越え、ドレスや煌びやかな衣装を身にまとい、ロックやポップスを伸びやかに歌い上げる姿は、長年定着していたイメージを一新させた。
この変化は、固定化された個人のイメージや特定の組織的カラーからの自由を象徴しているとも解釈できる。かつて存在した「こうあるべき」という過度な期待や束縛から脱却し、本来の自分自身をさらけ出すこと。それは、いかなる信仰や組織の看板とも異なる、一人の人間としての凛とした独立宣言であったのだ。