仕切弁とは?構造や玉形弁・ボール弁との違い・流量調整Ngの理由を解説

仕切弁とは?構造や玉形弁・ボール弁との違い・流量調整Ngの理由を解説

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配管設備の維持管理において、最も多く見られる現場の誤用が「仕切弁を半開きにして流量を絞る」という行為です。結論から述べると、仕切弁で流量調整を行うのは絶対にNGです。メーカーの取扱説明書や日本バルブ工業会の技術資料でも、全開または全閉での使用が厳格に義務付けられています。

なぜ仕切弁を中間開度で使用してはならないのか、その理由は流体力学的な3つの破壊メカニズムにあります。

第一に、エロージョン(壊食)によるシート面の摩耗です。仕切弁を半開状態にすると、弁体の下端と弁座の狭い隙間に流体が集中し、流速が局所的に跳ね上がります。高速化した流体や流体中に含まれる微細なスケール・砂粒が弁体下部を激しく削り取り、シート面に筋状の溝を形成します。一度この溝ができると、全閉位置までハンドルを締め込んでも隙間から流体が漏れ続け、バルブ本来の止水機能を完全に喪失します。

第二に、流体励起振動による弁棒・弁体の破損です。仕切弁の弁体は両側のガイド溝で支持されているだけであるため、高速流体にさらされるとカルマン渦や圧力変動によって激しくガタつき、チャタリング(振動現象)を起こします。この振動が長時間続くと、弁体と弁棒を結合するTスロット部が金属疲労を起こし、最終的に弁体が脱落して流路を塞ぐ致命的な事故につながります。

第三に、キャビテーションの発生です。半開きによって急激な圧力降下が起きると、液体内部で気泡が発生・崩壊を繰り返し、衝撃波によって弁箱内部の金属組織を点食(孔食)させます。これらのリスクを排除するため、流量調整が必要な箇所には必ず玉形弁、ニードル弁、または専用のコントロールバルブを配置しなければなりません。

山田 真由
著者

山田 真由

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