気象衛星と最新のスーパーコンピュータによるシミュレーション結果は、台風が非常に強い勢力を維持したまま紀伊半島沖を北上するルートを示している。最接近のピークは深夜から翌朝にかけてと予測されており、暗闇の中での暴風雨到来が最も懸念されるシナリオだ。
特筆すべきは、中心気圧の低さと強風域の広さである。暴風域に入る前の段階から沿岸部では瞬間的に40メートルを超える風が吹き荒れる見込みだ。強風は建物の飛散物被害を及ぼすだけでなく、潮位を押し上げる原因にもなるため、暴風と高潮のダブルパンチに対する時間的余裕はほとんど残されていない。