柏原芳恵のキャリアを語る上で欠かせないのが、天皇陛下(浩宮さま)との有名なエピソードです。1980年代当時、皇太子時代の浩宮さまが柏原芳恵の熱心なファンであられたことは広く報じられ、国民の間でも微笑ましい話題として親しまれました。
ハイライトとなったのは、1986年10月19日に東京・青山劇場で開催された柏原芳恵のリサイタルでした。浩宮さまが私的にコンサート会場へ足を運ばれ、客席から熱心に鑑賞された光景は国内外のメディアで大きく報道されました。終演後、浩宮さまから柏原芳恵へ記念の赤いバラ(プリンセス・サヤコにちなんだ品種など諸説報じられた名花)が贈呈され、柏原芳恵が深く一礼してそれを受け取る姿は、昭和の芸能史を彩る象徴的な一幕となっています。
単なるアイドルの追っかけではなく、皇族が公の場で一人の歌手の芸術性を評価されたこの出来事は、柏原芳恵の品格と国民的歌手としてのステータスを決定づける契機となりました。