高校野球界において明徳義塾高校野球部の存在感は唯一無二です。春夏通算での甲子園出場回数は50回を超え、2002年夏の全国制覇をはじめとする輝かしい明徳義塾の甲子園成績は、全国の高校球児にとって常に高い壁として立ちはだかってきました。
この常勝軍団を半世紀近くにわたり率いてきたのが、名将として知られる馬淵史郎監督です。馬淵野球の真骨頂は、徹底した「負けない野球」と「状況判断の鋭さ」にあります。派手な長打力だけに頼るのではなく、1本のバント、1つの進塁打、相手バッテリーの隙を突く走塁など、1点をもぎ取り1点を守り抜く組織野球を叩き込みます。相手の長所を消し、試合の流れを支配する戦術眼は、高校野球の枠を超えて球界全体から高く評価されています。
また、U-18日本代表監督なども歴任した馬淵監督の指導法は、単なる技術論にとどまりません。「グラウンドで見せる姿は日常生活の延長である」という信念のもと、挨拶や道具の扱い、時間厳守といった生活態度を徹底して指導。極限のプレッシャーがかかる大舞台で動じない精神力は、日々の地道な積み重ねから生み出されています。