本作の魅力を語るうえで欠かせないのが、自立型感情AIを搭載した水中移動マシン、水中バギーの存在です。登場初期は頑固でひねくれ者な性格を見せていた水中バギーですが、しずかちゃんとの純粋な心の交流を通じて徐々にその感情を変化させていきます。この性格の変化と絆の構築こそが、最終局面の超展開に向けた緻密な伏線となっていたのです。
エルの必死の戦いも虚しくポセイドンが起動し、世界が絶望に包まれかけたその瞬間、水中バギーは自らの意思でポセイドンの体内へ特攻を敢行しました。大切な仲間を守るために身を投げ出した水中バギーの涙の決断は、今なおアニメ史に燦然と輝く屈指の感動シーンです。命を持たない機械が心を手に入れ、世界を救う――この極上のストーリーテリングが、本作を時代を超越した名作たらしめています。