九州における豚骨ラーメンの発祥地は、博多ではなく福岡県久留米市です。1937年に屋台「南京千両」で生まれた透明な豚骨スープが、1947年に「三九」でのアクシデント(スープの煮詰まり)によって白濁豚骨へと進化し、その系譜を受け継ぎながら独自の高みへと昇華させたのが、昭和28年(1953年)創業の「大砲ラーメン」です。
創業者である香取一郎氏が屋台から立ち上げた大砲ラーメンは、二代目の香取武央氏によってその技法が体系化され、『ミシュランガイド福岡・佐賀 2014 特別版』においてビブグルマンを獲得するなど、国内外から極めて高い評価を確立しました。博多のあっさりとした長浜系や濃厚さを追求した博多豚骨とは異なり、久留米ラーメン特有の骨太で重厚なスープは、豚骨ラーメンの原風景そのものとして多くのファンを惹きつけてやみません。