怪人協会との大戦が終結した後、クロビカリはヒーロー活動からの引退を決意します。その理由は、彼自身が自らの本質に気づいてしまったからに他なりません。
クロビカリが求めていたのは「自らの命を投げ出してでも人々を救うヒーローの戦い」ではなく、圧倒的な筋力差で優雅に勝利し、周囲から賞賛を浴びる「気持ちの良い自己顕示の場」でした。ガロウや怪人たちの剥き出しの殺意と狂気に触れたことで、自分には命懸けの死闘に耐えうる覚悟がないことを自覚してしまったのです。
そこへ台頭してきた新興組織「ネオヒーローズ」からのスカウトを受けます。ネオヒーローズはプロヒーローの引き抜きを積極的に行っており、クロビカリに対しても好待遇を用意していました。しかし、彼は前線のバトル要員としてのオファーを固辞し、「次世代バトルスーツ着用者の肉体育成トレーナー」としての移籍を選択しました。
戦うことへの恐怖心は拭えないものの、自分が培ってきたトレーニング理論や筋肉への知識を後進に伝える指導者としてなら、再び前を向いて生きられるという判断でした。こうして超合金クロビカリは、S級ヒーローの看板を下ろし、裏方として新たな道を歩み始めました。