ご成婚から65年以上の歳月を共に歩んでこられた上皇后美智子さまとの絆は、お二人だけの静かな日常の中でより一層深まっています。仙洞御所の庭園では、四季折々に咲く草花を眺めながら、お互いの歩調を合わせてゆっくりと歩かれる姿が度々確認されています。
日課の中でも特に大切にされているのが、朝夕の音読の時間です。寺田寅彦の随筆や国内外の名作文学、歴史書などを交互に声に出して読まれる習慣は、長年にわたり続けられているお二人の知的な触れ合いです。読み終えた後には、かつて訪れた国内外の思い出や当時の社会情勢について穏やかに語り合われるといいます。
美智子さまご自身もご高齢による体調管理が必要な中、上皇さまのお耳の遠さをごく自然にサポートされ、上皇さまもまた美智子さまの体調を常に気遣われています。お互いを敬い、支え合うお二人のお姿は、仙洞御所を支える側近や職員にとっても大きな心の支柱となっています。