「自分だけは騙されない」という油断が、最大の落とし穴になる。新宿の路上で声をかけた相手が組織の囮(おとり)である確率は年々跳ね上がっている。睡眠薬を混入した飲料を飲まされ、意識を失っている間に暗証番号を聞き出されて預金を全額引き出される昏睡強盗被害も後を絶たない。
被害者の多くは「違法行為に手を出そうとした後ろめたさ」から、警察へ被害届を出すことを躊躇する。犯行グループはその心理を冷酷に突き、徹底的に資産を搾り取る。摘発現場では、被害額が1人あたり数百万円にのぼる事例も珍しくなく、社会的な地位や家庭を一瞬で失う一般男性が続出しているのが実態だ。