一枚の優れたイラストも、優れたデザインと出会わなければ書籍としての完成形には至らない。グラフィックデザイン業界との密接なコラボレーションこそが、売れる本の裏側にある決定的な要素だ。タイポグラフィのフォント選び、箔押しや特殊紙などの印刷加工、帯のキャッチコピーの位置に至るまで、イラストとデザインが互いを引き立て合う計算がなされている。
デザイナーはイラストの持つ「空気感」を読み取り、読者の視線がイラストから文字へと自然に流れる導線を作る。この職人技とも言える協働作業が、読者に「手にとりたい」「部屋に飾りたい」と思わせる一冊を作り出すのだ。