「成田空港に着いて、レンタカーを借りて真っ先に向かったのがここさ」
ロサンゼルスから訪れた30代の男性観光客は、目を輝かせながらニスモ仕様のスカイラインGT-Rにカメラを向ける。かつて日本のサブカルチャーや映画『ワイルド・スピード』を通じて局所的に知られていたこの場所は、アルゴリズムの波に乗って世界規模の現象へと爆発した。
特に2020年代半ばを過ぎた現在、インバウンド客にとって大黒PAを訪れることは、浅草寺や富士山観光と同等のメインイベントと化している。都心や主要空港から直行するナイトツアーバスすら登場し、かつての「知る人ぞ知るローカルの集会場所」は、国境を越えた巨大なナイトツーリズムの目的地へと変貌した。