受験生や保護者が最も気をもむのは、施設の実態とそこで過ごす学生たちのリアルな生活だろう。キャンパスの心臓部ともいえる臨床教育施設には、最新のシミュレーション機器や高機能マネキン、無菌調剤室を再現した実習ラボがずらりと並ぶ。学生たちは低学年のうちから臨床のプレッシャーに晒され、教科書上の知識を泥臭い手技へと昇華させていく。
すぐ隣にそびえ立つ北里大学病院は、彼らにとって日常の風景であり、未来の戦場そのものだ。ドクターヘリの爆音が響くたび、講義室の空気が一瞬ピリリと引き締まる。ハードな実習と試験の連続で「遊ぶ暇などないのでは」と囁かれるが、学生ホールやカフェテリアでは、試験の合間に白熱した議論を交わすグループや、他愛ない談笑で息を抜く姿も見られる。厳格な規律の中にある濃密な連帯感こそが、このキャンパスの知られざる素顔だ。