最大の転換点は、間違いなく2005年春に行われたアニメ『ドラえもん』のキャスト・スタッフ全面リニューアルだった。大山のぶ代氏から水田わさび氏へのバトンタッチは、単なる声優の交代にとどまらない。制作チームが掲げたスローガンは「藤子・F・不二雄の原作世界への原点回帰」だった。
ザ・ドラえもんズは、元々3DOゲームソフト『ドラえもん 友情伝説ザ・ドラえもんズ』を起点とし、三谷幸広氏や田中道明氏ら漫画家陣と制作プロデューサーの手によって膨らまされた外伝(スピンオフ)企画だった。藤子・F・不二雄先生本人の直接の執筆作ではない。2005年以降の新体制において、番組および映画の方向性を「F先生の残した原作ストーリーの忠実な映像化」へと絞り込む過程で、外伝要素であるドラえもんズの優先順位が下がっていったのは自然な帰結だった。