過熱する市場に対し、金融当局も黙ってはいない。日本の金融庁をはじめ、米SEC(証券取引委員会)や欧州の規制当局は、この新しい取引形態が市場の公平性を損ねているのではないかとして、実態調査に乗り出した。特に懸念されているのが、いわゆる「スプーフィング(見せ玉)」や「レイヤリング(段階的な注文放置)」との境界線が極めて曖昧である点だ。
数理モデルが自動的に注文の発注とキャンセルを繰り返すプロセスにおいて、人間の意図的な相場操縦が存在するのか、あるいは純粋な需給予測に基づくアルゴリズムの結果なのかを証明することは容易ではない。国際的な規制の統一が遅れる中、法規制の隙間を突いた資金移動は加速する一方であり、市場の健全性を巡る議論は日増しに激しさを増している。