今や世界中で愛される傑作『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』ですが、その制作と公開のプロセスは決して平坦なものではありませんでした。1990年代当時、ウォルト・ディズニー・カンパニーは自社のファミリー向けブランドイメージを守ることに強いこだわりを持っていたため、主人公が骸骨というダークな世界観に対して極めて慎重な姿勢をとっていたのです。
結果として、劇場公開時の配給は大人向けのレーベルであるタッチストーン・ピクチャーズ名義で行われました。ディズニーのメインストリームからは一歩引いた位置からのスタートだったのです。しかし、映画が公開されるやいなや、その革新的なビジュアルと心打つストーリーは世界中で爆発的な評価を獲得しました。やがてアニメーション映画産業全体に多大な影響を与えるカルト的名作となり、後にディズニー自身もその価値を再評価して公式の主力IPとして抱きかかえることになったという歴史は、非常に興味深い事象と言えます。