公判維持に向けた立証への道のりは決して平坦ではない。警視庁刑事部による現場検証と物証の精査が続く一方で、最高検察庁も関心を寄せるほど本件の法的な論点は複雑化している。被疑者の供述が変遷を繰り返す中、検察側は客観的証拠の積み上げを最優先課題として掲げる。
デジタル機器の解析(デジタル・フォレンジック)によって復元された消去データは、証拠隠滅の意図を如実に物語っていた。起訴に向けた詰めの段階において、刑事司法の厳格な手続きと精度が試されている。捜査関係者の1人は「一歩間違えれば公判で覆される危険もある。供述だけに頼らない緻密な証拠立てが求められている」と語る。