映画初主演作となった『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』においても、その唯一無二の存在感は鮮烈だった。南沙良とのダブル主演作として描かれた青春ドラマで、彼女は上手く言葉を発せない少女の傍らに立つギター少女・岡崎加代役を担当。
上手く伝えられない感情や10代特有の苛立ちを、劇中で披露した力強いギター演奏と目線のみで表現してみせた。感情が爆発するクライマックスシーンでの生々しい化学反応は、観客の心に深い傷痕と爽快感を残した。セリフの量に頼らず感情を届ける力は、すでにこの頃から完成されつつあったと言える。