今季の日本一への道程は、スポーツジャーナリズムの視点から見ても極めて異例なドラマに満ちていた。セントラル・リーグのレギュラーシーズンを3位で終えながら、クライマックスシリーズを突破してSMBC日本シリーズへと駒を進め、最後は頂点まで駆け上がったシンデレラストーリー。指揮官である三浦大輔監督の執念と、メジャーから復帰した筒香嘉智が放つ圧倒的な存在感がチームを一つにまとめ上げたのは間違いない。
だが、この「下剋上」こそが、議論を複雑化させるもう一つの要因だ。年間通算の勝率で上位に位置していたチームのファンからすれば、短期決戦の勢いだけで頂点に立つ構図に拭いきれない違和感が残る。日本野球機構(NPB)が定める現行のポストシーズン制度に対する制度批判が、そのまま優勝チームやそのファンへの「うざい」という感情的アタックへとすり替わってしまった側面は否定できない。