スーパーの鮮魚コーナーに並ぶ切り身を前に、どれを選ぶべきか迷う人は多い。農林水産省が公表する水産統計を紐解くと、日本の水産業を取り巻く環境と鮭の流通構造の劇的な変化が見えてくる。輸入物の銀鮭やアトランティックサーモンが強い脂乗りを誇る一方で、日本の沿岸で水揚げされる天然の「シロザケ」は、脂肪分が少なく筋肉質でさっぱりとした味わいを特徴とする。
脂が乗った養殖銀鮭はシンプルな塩焼きに最適だが、脂質が控えめなシロザケこそ、油分を補うムニエルや照り焼き、フライといったお弁当向けの味付けで真価を発揮する。魚の個性を理解して調理法を使い分けること。それは食材ロスを防ぎ、持続可能な漁業や国内産地を家庭の食卓から応援する賢い選択にも直結している。